いつもは老犬なのにバクバク食欲旺盛で、愛犬ココロくんの分まで食べている愛犬パピヨンのサクラさん。
そんな食いしん坊のサクラさんが、17歳になったあとぐらいから食欲が落ちていました。
「老犬になったから、食べる量が減ってきたのかな?」くらいで、少し様子見をしていたけど・・・。
食欲が落ちてきた2日後に、庭に突然出て行ったと思ったら吐いていて、その後も吐いてしまいました。
慌ててかかりつけの動物病院に連れて行って、血液検査をして初めてわかった「犬の慢性腎臓病」。
犬の腎臓病(慢性腎臓病)とは?原因や症状は?
検査でわかること、点滴治療ってどんなもの?老犬でも長生きできる?完治はしないの?
愛犬が急に吐いてご飯を食べなくなると、本当に心配になりますよね。
13歳から僧帽弁閉鎖不全症(弁膜症)を抱えていた愛犬サクラさんが、17歳で慢性腎臓病になり、私たちが実際に1年間向き合ってきた記録です。
結果、犬の腎臓病は一度進むと元には戻らないけれど、点滴や食事療法で進行をゆるやかにして、老犬でも穏やかに暮らせる病気です。
ということで、今日は「愛犬が吐いてご飯を食べない!腎臓病とは?老犬の点滴治療の日々と症状・原因まとめ」です。
愛犬が突然吐いてご飯を食べない!17歳の老犬パピヨンが尿毒症(進行した慢性腎臓病)と診断された日

愛犬パピヨンのサクラさんが17歳になった頃、突然ご飯を吐いて、食欲がガクッと落ちました。
それまでは食いしん坊で、ご飯の時間になると大はしゃぎする子だったのに、お皿に口もつけずに、ぼんやり寝てばかり・・・。
ワタシ、なんだか今日は食べたくないの・・・。
サクラお姉ちゃん、大丈夫?ボクの分も食べてもいいんだよ?
なんだか元気がないし、お水だけはよく飲むのよね。最近トイレの回数も増えたみたいだし、ちょっと様子がおかしいわ。
「年だから食が細くなったのかな?」と思っていたら、庭に突然出て行って吐いていました!
老犬の「吐く」「食べない」は、見逃してはいけないサインのことが多いんですよね。
食欲が落ちて突然吐いたので動物病院へ
すぐにかかりつけの動物病院へ連れて行き、血液検査をしてもらいました。
サクラさんは僧帽弁閉鎖不全症(弁膜症)で通院していたので、心臓も気になっていたんです。
でも先生から告げられたのは、心臓ではなく、腎臓の数値でした。
動物病院での血液検査でわかったこと
動物病院の先生の診断結果は
血液検査の結果ですが、腎臓の数値(クレアチニンとBUN)がかなり高くなっています。こしきれなかった老廃物が体にたまって、尿毒症(にょうどくしょう)を起こしていますね。
え・・・尿毒症ですか?心臓だけでも心配なのに・・・。
慢性腎臓病がかなり進んだ状態で、軽い脱水もありました。
院長先生によると、この尿毒症こそが、愛犬サクラさんが急に吐いてご飯を食べなくなった原因でした。
犬の腎臓病とは?慢性腎臓病と急性腎障害の違いや原因・症状

突然、慢性腎臓病がかなり進んだ状態と診断を受けた愛犬パピヨンのサクラさん。
慢性腎臓病?尿毒症?クレアチニン?それで気持ちが悪いの?
心臓の病気を抱えた老犬に、さらに腎臓病がここまで進んでいたなんて・・・。
今日は点滴をして、少し体を楽にしてあげましょう。
頭が真っ白になったのを、今でも覚えています。
そもそも犬の腎臓病とは、どんな病気なのでしょうか。
動物病院の先生からかみ砕いて教わった犬の腎臓病の原因や症状について紹介します。
腎臓は体の「ろ過フィルター」
腎臓は、血液のなかの老廃物や余分な水分をこしとって、おしっことして外に出す臓器です。
例えば、体のなかの「ろ過フィルター」みたいな感じですね。
このフィルターが目づまりすると、体に毒素(老廃物)がたまっていきます。
つまり、残った機能を大切に使いながら、進行をゆるやかにするのが治療の基本になります。
慢性腎臓病と急性腎障害の違い
犬の腎臓病は、大きく2つに分けられます。
愛犬サクラさんのように高齢で発症する場合は、慢性腎臓病(犬 慢性腎不全とも呼ばれます)がほとんどです。
急性腎障害は、犬が食べてはいけないぶどう・レーズン中毒や不凍液、レプトスピラ感染などで突然起こることがあります。
急性の場合は一刻を争うので、思い当たることがあればすぐ受診してあげてくださいね。
犬の腎臓病の原因は加齢が中心
慢性腎臓病のはっきりした原因は、特定できないことが多いです。
ただ、加齢にともなって腎機能が少しずつ落ちるのが大きな要因と言われています。
つまり、老犬になるほど発症しやすくなります。
そのほかにも、
こんな要因が関わると教わりました。
サクラさんは僧帽弁閉鎖不全症も持っていたので、「心臓と腎臓が互いに負担をかけ合うのが心配」と言われました。
犬の腎臓病の症状は多飲多尿から始まることが多い
犬の腎臓病は、初期にはほとんど症状が出ません。
進行すると、こんな症状が順番に出てくることが多いそうです。
愛犬サクラさんも、振り返るとお水をよく飲んでトイレが増えていたので、「あの多飲多尿が、最初のサインだったんだな」と、あとで気づきました。
尿漏れがあったし、17歳くらいからはどこでもおしっこをするようになってきていたので、オムツをしていて気づくのが遅れました・・・。
尿毒症まで進むと命に関わるので、早めに気づいてあげたいですね。
「うちの子、最近お水をよく飲むな」と思ったら、それだけでも一度相談する価値があります。
進行度の見方!犬の腎臓病の検査とIRISステージ

犬の腎臓病は、血液検査と尿検査で進行度を調べます。
オムツをしているし、おしっこはでないわよ!
先生、血液検査だけでも大丈夫ですか?
サクラちゃんは数値からみると、尿毒症の症状が出ている進んだステージにあたります。これ以上進ませないよう、点滴と食事でしっかり支えていきましょう。
ステージがわかると、「今どこにいて、これから何をすればいいか」が見えて、少し気持ちが落ち着きました。
動物病院の先生からかみ砕いて教わった犬の腎臓病の検査とIRISステージについてについて説明します。
犬の腎臓病の血液検査の見る数値
犬の腎臓病の血液検査で見るのは、
おもにこの3つの数値です。
これらの数値をもとに、犬の腎臓病はIRISステージという4段階に分けられます。
日々数値は変わって、今はよくても翌日には数値があがってるなど、ちょっとしたことで数値は変化すると教わりました。
犬の腎臓病のIRISステージ
| ステージ1 | ステージ2 | ステージ3 | ステージ4 | |
|---|---|---|---|---|
| クレアチニンの目安 | 正常〜やや高い | 軽度上昇 | 中等度上昇 | 高度上昇 |
| 主な状態・症状 | ほぼ無症状、多飲多尿が出始めることも | 軽い多飲多尿 | 食欲不振・嘔吐・体重減少 | 貧血・口内炎・尿毒症 |
| 主なケア | 基礎疾患の管理・定期検査 | 食事療法を開始 | 食事療法+点滴+投薬 | 積極的な点滴・緩和ケア・QOL重視 |
IRISは国際的な腎臓病の分類で、ステージごとに必要なケアが変わってきます。
サクラさんは食欲不振、嘔吐、貧血まであって、尿毒症になりかけているステージ3と4の間とのことでした。
ただし、急性肝炎の時から元々肝臓の数値もよくない、副腎も大きいということもあって、色々と問題があるのは以前からです。
定期健診で早期発見できれば、初期から対策できるので予後もよくなりやすいです。
シニア犬になったら、年2回の定期健診で腎臓の数値もチェックしてあげると安心です。
点滴治療と食事療法!犬の腎臓病の治療法や費用

犬の慢性腎臓病と診断されて、尿毒症になりかかっていると言われてしまった愛犬サクラさん。
気持ち悪いの・・・食べたいものしか食べないわよ!
先生、サクラさんは治るのでしょうか?治療はどうしたらいいのでしょうか?
犬の慢性腎臓病は、残念ながら完治する治療法はありません。治療の目的は、進行を遅らせて、つらい症状をやわらげ、QOL(生活の質)を保つことになります。
残念ながら、僧帽弁閉鎖不全症と同じく、腎臓も異常が出てしまうと、元に戻ることはありません。
犬の腎臓病の治療法は、具体的には点滴治療と食事療法が二本柱になります。
犬の慢性腎臓病の治療法や費用について説明します。
犬の腎臓病の点滴治療|皮下点滴・静脈点滴・自宅点滴の違い
腎臓病の点滴は、たまった老廃物を薄めて、脱水を補うためにおこないます。
イメージとしては、目づまりしたフィルターを水で洗い流してあげる感じですね。
点滴には、大きく分けて3つのやり方があります。
| 点滴の種類 | やり方 | 特徴 |
|---|---|---|
| 静脈点滴 | 血管に針を入れて行う(入院・通院) | 効果が高いが体への負担と費用は大きめ |
| 皮下点滴 | 背中の皮膚の下に水分を入れる | 短時間ででき、通院でも自宅でも可能 |
| 自宅点滴 | 飼い主が自宅で皮下点滴を行う | 通院の負担が減るが指導と慣れが必要 |
サクラさんは状態に合わせて、週1〜2回の通院での皮下点滴を続けることになりました。
通院がむずかしい子は、先生に相談すると自宅点滴を指導してもらえる場合もあります。
週1〜2回、1年間点滴に通った日々
サクラさんは慢性腎臓病とわかってから、約1年間週食欲がなくなった時には毎日通院して皮下点滴、落ち着くと減らしていき、週1〜2回の通院での点滴を続けていました。
毎回、大好きな車に乗って病院へ行き、皮下点滴をして帰る・・・その繰り返しです。
大好きな車・・・って、また病院なの〜?お注射は好きじゃないんだけど・・・。
ごめんね、サクラさん!これを頑張ったらお家でゆっくりできるからね!
点滴のあとは、背中やわき腹がラクダのコブみたいにぷっくりして、少しずつ体に水分が吸収されていきます。
毎回、看護師さんに「お腹のところに点滴したので、抱っこするときに点滴が漏れちゃうかもしれません。ごめんなさい」と謝られていました
点滴をした日はまだあまり食べないけど、翌日には食欲が戻って元気になる愛犬サクラさん。
正直、毎週の通院は体力的にも気持ち的にも楽ではなかったけど、点滴のあとに少しでもご飯を食べてくれると、それだけで報われた気持ちになりました。
通院は、私たちにとって「サクラさんと一緒に病気と向き合う時間」でもあったんですよね。
犬の腎臓病の点滴・検査の費用

愛犬サクラさんの犬の腎臓病の点滴・検査の費用は
サクラさんの場合はあわせて下痢などの症状があったので、下痢止めや胃腸・整腸・抗生物質の注射を打っていました。
定期的な血液検査は内容にもよるけど、項目を絞れば費用は変わります。
週1〜2回の通院が続くと、ひと月で2〜4万円くらいになる月もあるので、老犬の介護としてある程度の費用がかかることは知っておくと心づもりができますよ。
院長先生が毎回申し訳なさそうに費用について言ってくれるけど、全然友達が行っている他の動物病院より安い上に、すごく信頼できるので助かっています。
療法食を食べない時の工夫3選!犬の腎臓病の食事療法


点滴と並ぶもう一つの柱が、食事療法です。
ただ、ここで多くの飼い主さんがぶつかる壁が「療法食を食べてくれない」なんですよね。
実際、犬の腎臓病は食欲不振が出やすいうえに、療法食は香りや味が控えめなことが多いです。
そこで、動物病院の先生に相談しながら試した工夫を3つ紹介します。
それでも食べない日は、無理じいせず、まずは水分と、食べられそうな物を少しでも口にすることを優先しました。
「食べないと進む病気」だからこそ、責めずに、その子のペースに寄り添うのが大事だと感じました。
療法食の切り替えは、急にではなく数日かけて少しずつ混ぜていくと失敗しにくいですよ。
心臓病をもつ老犬の点滴は「水分量の調整」がむずかしい
愛犬サクラさんのように、心臓病も持っている老犬で特に注意したい点です。
腎臓病は「水分を補いたい」、でも心臓病は「水分が多いと負担になる」・・・。
点滴の量が多すぎると心臓に負担がかかり、少なすぎると腎臓がつらくなります。
サクラちゃんは心臓のお薬もあるので、点滴の量は毎回ようすを見ながら細かく調整しますね。
この心臓と腎臓が悪化させ合う状態(心腎関連症候群)については、別の記事で詳しくまとめる予定です。
心臓病で通院している子が腎臓病になった時は、必ず両方を診てもらえる獣医さんと相談してくださいね。
経過とQOLが大事です!犬の腎臓病でも老犬と穏やかに過ごすために

犬の腎臓病と診断されると、「あとどれくらい一緒にいられるんだろう」と不安になりますよね。
私たち家族も、最初は数字ばかり気にして落ち込んでいました。
また大好きな車だと思って走っていったのに、着いたら動物病院じゃない!もう、全く~!
待って!サクラお姉ちゃん!ボクも車大好きだから行くよ~!
サクラの血液検査の数値はどうだった?
数値も大事ですが、サクラちゃんが穏やかにご飯を食べて、眠れているかを一番見てあげてください。
このように先生の言葉で、考え方が少し変わりました。
老犬はQOL(生活の質)を優先する
腎臓病の老犬と暮らすうえで大切にしたのは、無理をさせないことです。
動物病院に行くことや検査・点滴も、その子のストレスが大きすぎないペースを先生と決めました。
実際に、サクラさんは動物病院の先生から「食べたいものを食べさせてあげてください」と言われて、慢性腎臓病が発覚した当初や食欲が落ちた時は、好きなものor食べるものを食べさせました。
鳥のササミね!唐揚げね!お芋ね!お餅ね!犬のおやつも食べるわ♪
ボクにもちょうだい♪サクラお姉ちゃん♪
でも、続けるとすぐに飽きるのよね・・・。
食べても次の日には食べないということもしょっちゅうだけど、QOL優先で色々なものをあげました。
愛犬サクラさんが「長く生きること」と同じくらい、「穏やかに過ごせること」を大切にしました。
周りの老犬たちも、それぞれのペースで頑張っている
ご近所やSNSのお友達にも、腎臓病と向き合っている老犬の飼い主さんはたくさんいます。
自宅点滴を覚えて何年も穏やかに暮らしている子もいるし、通院点滴で食欲を保ちながらシニアライフを楽しんでいる子もいます。
進み方やペースは本当にその子それぞれなので、よその子と比べて落ち込まなくて大丈夫だと思います。
早期発見と定期健診がいちばんの味方
振り返って強く思うのは、早期発見がなにより大切ということです。
腎臓病は初期に症状が出にくいぶん、定期健診の血液検査で見つけてあげるのが理想ですね。
「多飲多尿かな?」と思った時点で相談できると、できることがぐっと増えますよ。
サクラさんも、思えば多飲多尿のサインが出ていたのに、気づいた時には尿毒症まで進んでいました。
だからこそ、シニアになったら腎臓の数値も定期的にチェックする大切さを、痛いほど感じています。
まとめ 犬の腎臓病は完治しないけれど、点滴と食事で進行を遅らせて穏やかに過ごせます

今回は、17歳の愛犬パピヨンのサクラさんがご飯を食べなくなり突然吐いて、動物病院で診断してわかった犬の慢性腎臓病。
犬の腎臓病は一度進むと元には戻らないけれど、点滴治療と食事療法で進行をゆるやかにできます。
「犬の腎臓病」は、こんな感じです。
愛犬との暮らし方は、無理をさせず、QOLを優先して穏やかに過ごしてください。
療法食を食べない時は、温める・ふやかす・種類を変えるなど工夫してみてくださいね。
犬の腎臓病、心配だけど、しっかり守ってやるワン!オレも応援してるワン♪
ありがとう!でも、アナタが大好物だった唐揚げとかチキンとか、色々な物が日替わりで食べれるわ♪
サクラお姉ちゃん、ボクの分も食べないでよ・・・。
サクラさん!これはココロくんの分なの!目も耳も悪くなって、足もだいぶ悪くなってきたから、猪突猛進でそのままココロくんをどかして食べるのね(笑)
突然「吐いてご飯を食べない」と、本当に不安になりますよね・・・。
でも、できることはちゃんとあります。QOL(生活の質)を優先して、焦らずにその子のペースで一歩ずつで大丈夫ですよ。
愛犬サクラさんの腎臓病の経過も、わかったことがあればこの記事に追記していきます。
同じように老犬の腎臓病と向き合っている飼い主さんの、少しでも支えになれば嬉しいです。
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